フェミニストのイメージが悪すぎる件について-実はフェミニストも多種多様-
- 2021.01.23
- コラム/ column
- フェミニズム

フェミニストにも色んな人がおんねんで
フェミニストという言葉が悪口のように使われる社会が未だにありますが、
自分を『フェミニスト』となのる人物に対して一体どのようなイメージを持っているのか、しばし考えてしまいます。
男嫌い?化粧嫌い?
あれ?フェミニズムってそんな浅いものだったっけ(笑)としばし頭を抱えしまいますが、(笑)
「フェミニストも色んな人がいるんだよ」ということを知ってもらいたく、今日は記事を書いてみました。
フェミニストも色々-4つの思想に分解してみた
フェミニズム思想を持っている人のことを「フェミニスト」と表現しますが、大きくフェミニズムムーブメントの中で生まれた、〇〇派みたいな大枠が4つあるので紹介します。
① Liberal Feminism (リベラルフェミニズム)
・公的領域への進出のための機会平等などを主張
・同性婚指示、Pro-choice (妊娠中絶は個人の選択であると考える)
② Marxist Feminism(マルクス主義フェミニズム)
・資本主義社会がいかに女性を抑圧しているか主張
・家事などの再生産労働も価値のある労働であること定着させることに貢献
③ Socialist Feminism(ソーシャリストフェミニズム)
・マルクス主義フェミニズムから派生
・社会的背景(人種、階級など)も包括し抑圧について考えなければならないと主張
④ Radical Feminism (ラディカルフェミニズム)
・家父長制という男女の支配従属関係が女性の抑圧の根源であると主張
・心理的・文化的「らしさ」が抑圧の根源であると主張
長年の男女平等ムーブメント、フェミニストムーブメント、ジェンダー平等ムーブメントの中で様々な思想や考え方が生まれています。
これが正解で、これが間違っている。という話ではなく、抑圧・不平等という見えないもに対して私たちはどうアプローチするべきか考えた末に、様々な思想が生まれたと受け取るべきでしょう。
フェミニズムの定義は人によって違う
様々なフェミニズムが存在することから、フェミニズムの定義はかなり幅広く、人によって異なることが分かったかと思います。
そして、加えてフェミニスト一人一人が様々な思想のハイブリッドを自分の中で構築し思想として持っていると思います。
私も個人として、4つのフェミニズムそれぞれに共感し、それぞれに「それはちょっとtoo much (やりすぎちゃう?)」と思う部分があります。
自分の中では、今の所一番しっくりきている定義は、Bell Hooksの “Feminism is for Everybody” から引用している下記の定義です:
“Feminism is a movement to end sexism, sexist exploitation and oppression”
(フェミニズムとは性別による差別、搾取、そして抑圧を終わらせる働きである)
なぜならば、私にとってフェミニズムとは性別による抑圧、搾取を、人種差別、階級差別、帝国主義など様々な差別を包括的に考えながら戦うムーブメント(働き)であり、抑圧とは様々な差別が複雑に絡み合って起きている現象であると捉えているからです。
なので正直「男性が女性を抑圧している!」という極端な議論には参加したいと思いません(笑)意味がないし、誰得って思っています。
ただ、同時に「フェミニスト」というワードを条件反射的に嫌うことも意味不明だと思っているので今日の記事が何かしらのeye opener(気づき)になっていればいいなと思います。
またね!ナッツ
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