中絶後すごく苦しい…もしかしたら中絶後遺症候群(PASS)かも?
- 2021.04.30
- ヘルス/ Health
- 性, 自己決定
人工妊娠中絶後の心身のストレス
あまり知られていない事象ですが、
人工妊娠中絶後にPTSD (心的外傷後ストレス障害)にとても近い症状が出る人が多くいます。
誰もが、妊娠→中絶の決意の間に多くの葛藤や悩み、正解のわからない選択を迫られ現状の自分にとって「ベスト」な選択をしていると思います。
ただ、頭の中で「ベスト」だと思っていた選択に、心が全くついてこない、、、ことありますよね。
中絶後に経験するPTSDのような症状は、中絶後遺症候群(Post Abortion Syndrome) あるいは 中絶後ストレス症候群(Post Abortion Stress Syndrome)と言われています。
中絶後遺症候群の症状 (例)
中絶後遺症候群(Post Abortion Syndrome) あるいは 中絶後ストレス症候群(Post Abortion Stress Syndrome)には様々な症状があると言われ、
個人間で全く症状が異なると言われています。
つまり以下の症状にあてはまらなかったからといって、「ただの思い込みかな、、、」と思わないでほしいです。自分がしんどさを抱えていると感じるようであれば、専門家に会いに行く、あるいは、信頼できる誰かに相談するなどをして、一人で抱えてきってしまうような状態はできるだけ避けてもらいたいなと思っています。
中絶後遺症候群の症状は例えば・・・:
(1) 罪悪感:自分の正義感に反することをしてしまった、間違った選択をしてしまったなど、中絶に対する罪悪感がある
(2) 不安:なんとなく不安な状態が続いている、あるいは将来妊娠できるのかなど自身の受胎能力に不安がある
(3) 無気力・鬱っぽさ
(4) フラッシュバック:中絶中のことを思い出してしまう
(5) 自殺を考えてしまう
出典:Post Abortion Stress Syndrome (PASS) – Does It Exits?
個人差がある中、自分はどう向き合うか
もちろん、中絶できたことに安堵し、その後全く生活に支障なく過ごせる人もいます。「妊娠」した理由・状況・状態は、個人間で全く異なるためです。
しかし、中には PTSDのような症状を抱える人がいるのにも関わらず、社会の認知度が低いがため、必要以上に苦しんでしまう可能性もあるんです。
「中絶」について気軽に話せる環境はなかなかありません。
ただ、もし中絶後遺症候群に陥っているようであれば、信頼できる人に相談する、専門機関にかかる、中絶経験者の支援をしている団体へ問い合わせるなど、一歩踏み出してもらえることで、PTSDのような症状を乗り越えられる確率が格段に上がるということは言えます。
「私、勝手すぎるのかな」、なんて絶対に思わないでくださいね。なんてたって、あなたが周りに助けを求めることで、これまで助けを求められなかった人に勇気を与える可能性だってあるんですから。
できれば、一人で苦しまないで、必要な助けにリーチしてほしいぁと私は密かに思っています。
ナッツ。
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